(2)生命倫理(バイオシックス)
<概要>
生命倫理(学)の応用が臨床倫理(学)=今の患者に何がなされなければならないか?を決定することを主目的とした。
倫理的(ルール)=患者の利益となることをする。害となることはしない。意思を尊重する。
?患者のために最善をつくす
?患者に害を与えない
?患者の自己決定
?真実の告知
?インフォームドコンセント
?医療資源の公平配布
◇生命倫理はジレンマとして毎日のように経験する
?医療者と患者とのコミュニケーションのギャップの問題−医療者の意としたことが伝えられない患者の言葉と気持ちの食い違い
?治療の決定に関する問題−コンタクトのとれない患者の家族との治療方針の違い
?医療間の意思と看護婦との意見の相違−治療を継続するか、中止するか、告知するかしないかなど種々
自分が直面している問題が倫理的な問題なのかをしっかり判断し、最大数の最大幸福を考え解決を図ることが大切である。
3)症状コントロール
多くの進行がん患者は疼痛などの不快な症状を伴うため、これらの症状が十分に緩和されない限り、患者は「患者」のまま過ごすことになる。そのためこれらの苦痛緩和を図ることがQOL向上のための一歩となる。疼痛が長期に渡って放置されれば患者の日常生活ばかりか、「その人らしさ」までも破壊してしまう。痛みはその人が表現するとおりのものであり、その人が痛みがあると言ったときにはいつも存在するのであり主観的なものである。
(1)がん性癖痛には
?腫瘍によって生じる疼痛
?がんの治療によって生じる疼痛
?全身衰弱に関連する痔痛
?かんにも治療にも直接関連しない疼痛が含まれる
(2)疼痛の影響の評価
患者の日常生活が疼痛によってとれだけ障害を受けているかを知ることは治療が十分であるかどうかの評価である。疼痛のため、日常生活の制限が改善されていなければ、治療は不十分でもある。疼痛を訴える患者では「とにかく痛くて辛い」などのように、疼痛の存在と辛さのみを強調し、十分な情報が得にくい場合もある。以下のように、患者の日常生活における訴えを指標に質問を構成していく。
?痛みで眠れない、目が覚めることがある
?痛みで物事に集中できない(会話、食事、テレビ、読書)
?痛みで動きが制限される(臥位、寝返り、座位、歩行)
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