(2)緩和ケアの医療システム
?独立型:施設としてのホスピス
?病院型:緩和ケア病棟あるいは継続ケア病棟
?チーム型:緩和ケアチーム症状コントロールチーム
?在宅型.在宅ホスピス

(3)緩和ケア
人には3つの坂がある:?上り坂?下り坂?ま坂
定義と理念:治癒を目的とした治療に反応しなくなった疾患をもつ患者に対して行われる積極的で全人的な医療ケア
緩和ケアの内容:
?痛みのマネジメント
?痛み以外の諸症状のマネジメント
?精神的、心理的な苦痛の緩和
?社会的問題の解決のための援助
?霊的な問題の解決のための援助
緩和ケアの原則:
?適切な症状マネジメント
?コミュニケーション
?家族の援助
(4)症状マネジメントの考え方[症状コントロールの10の法則] (毎日見直しをする)
?治療の前にまず患者の病態を検討する。
?病状の原因と成り立ちについて、分かりやすい言葉で患者に説明する。
?選択可能な複数の治療について患者と話し合う。
?治療の内容を家族に説明する。
?症状が持続的な場合は症状の再発を予防する方式で葉を投与する。
?治療は単純な方法で開始し、複雑なものは後回しにする。
?治療は薬剤だけに限定しない。
?治療が期待どおりの効果を上げない場合、同僚や専門家の意見を求める。
?患者と家族への現実的で配慮の行き届いた指導が必要である。
?治療方針の見直し。
(5)症状マネジメントの実践

2)カウンセリングコミュニケーション・生命倫理(バイオシックス)
(1)カウンセリングコミュニケーション
◇看護とは人間対人間のプロセスである
コミュニケーションは情報の送受のプロセスである。コミュニケーションは絶えず変化していく一つのやりとりの形である。言語的コミュニケーションと非言語的の2つのタイプがある。感情の約55〜70%は非言語的コミュニケーションによって通じ伝達される。
◇看護職にとって必要な対人関係における資質(他者支援ができる人)
・相手の身になること
・しっかり見守ること(レッテルを貼らない)
・自己受容(自分の長所短所を含め自分自身の存在がかけがえのない存在と認め、その存在価値を置く)
「看護職は、自分自身が休息を十分とり、しっかり運動をしてバランスのよい食事をとり、気持ちの支えになってくれる人間関係を得て、自分自身を大切にし仕事も精力的にし、自分自身の人生を楽しむことが必要ではないか」
自分自身が心身ともに健康であり気持ちの余裕を持っていないと、人の生をより柔軟に見守ることができない。自分が健康であること。患者、家族とのコミュニケーションは自分自身の課題の解決ができるよう看護職は手助けをする。絞り込んだ質問に、話す中で自分の気持ちに気づくよう情報を与える。医療職同士のコミュニケーションが大切である。その上でカウンセリングの技術が要求される。
第一印象でその人を判断し、先入観で見ないこと。また、自分の価値観を押しつけないことである。気持ちを確かめつつ聴き、クライエントの自己直面化を導く。学び、 “共に在る”時間の共有、感情の共有を図る。人間と人間のつき合いは難しく、また病める人を相手にすること、健康者を相手にすることは種々の問題が多種多様にある。看護者として感性を高めることの必要性を強く感じる。
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