日本財団 図書館


おわりに

 今回の研修を終え、現場においてデメリットのことばかりを感じていたことが少しずつ解決していった気がする。少し距離を持って見ると今までのマイナスイメージも緩和され、プラスの面も見えるようになってきたことは事実である。しかし今まで気づかずにいたことも数多くあり、今後の課題となったこともある。具体的なこととしては、やはりチームアプローチのことである。ホスピス、緩和ケアの役割を考えたとき、患者さん、家族のニーズを満たしていくためにはコ・メディカルの関わり、ボランティアを通しても見えてくるものは大きいと思われる。多角的なものの見方をしないと自己満足になってしまうのではないか、それでは誰のためのホスピス、緩和ケアなのか分からなくなってしまうのではないかと思ったりもする。まずはカンファレンスの充実を目標に少しずつ動き出せればと思っている。実習から実感したことは、それぞれの施設のスタンスをどこに置くかということの大切さである。地域の特殊性や施設の規模を考えた場合、どこの施設においても同じ役割が果たせるとは限らないということである。しかし、患者さんのニーズに応える努力はおこたってはならないと思われる。特に症状コントロールについては学習しなければならないことの一つであると感じた。今後もこれでいいと思わず、諦めず自分の足もとを見つめながら今回学んだことを確認しながら歩んでいきたいと思う。

 

 

前ページ    目次へ    次ページ






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION