現場においてぜひ行ってみたいと思う。また、家族も患者さんと同じにデリケートであることも忘れてはならないが、そこで気をつけなければならないことは、看護者の役割は何であるかということである。あくまでも援助者であることを忘れてはならない。問題を解決するのは本人と家族であり、必ず解決方法をそれぞれが持っていることを信じて見守ることが大事なことと感じた。患者さんがどんな状況のときも気持ちを分かろうとすることを忘れてはならない。
チームアプローチ、コミュニケーションについて
私にとってチームアプローチは、今回の研修の大きなテーマでもあった。チームアプローチとコミュニケーションについて自分の中でどこか区別して考えていたと思う。しかし、このことは連動していることであり、切り離して考えられないことであると気づいた。今さらと思うが、スタッフとの関係も、患者さんとの関係もコミュニケーションがうまくとれるかによって違ってくると思われる。コミュニケーションの技術は自分で工夫できることであると思う。チームアプローチについては、施設においてのカンファレンスの大切さをどうアプローチできるかが問題であると思われる。すぐに答えが出ることではないが、状況を見ながら施設にあった方法を考えていきたいと思う。
実習について
目 標
・施設における看護体制を理解し、メリット、デメリットについて考え学ぶ。
・看護婦の役割について学ぶ。症状コントロール、日常生活の援助、セルフコントロールの援助、家族ケア。
・家族ケア、遺族ケア、遺族会などの考え方や必要性を学ぶ。
・コ・メディカルスタッフとの関わりについて学ぶ。
・ボランティアの役割や関わりについて学ぶ。
・施設におけるチームアプローチの必要性について、それぞれの役割を学ぶ。
・様々なカンファレンスから、その目的を理解し必要性を学ぶ。
・宗教的関わりについて学び理解を深める。
実習を終え感じたこと
ホスピス、緩和ケアにおいてチームで関わることは大切なことであり、理念を持つことだと感じた。10日間の実習を経験することで感じることには限りがあると思うが、概要を把握すること、スタッフの思いを感じることにおいては十分であったように思う。また自分の施設以外の施設を体験することは、自分の施設のメリット、デメリットを知るうえでもよかったと思う。今後自分の施設において実習体験をどう生かせるかが課題であると思う。実習施設(東京衛生病院、ホスピス病棟)は当聖ヶ丘病院と開設がほぼ同じであり、共通のテーマもあることを実感した。症状コントロールなどについては、お互い井の中の蛙にならないよう学んでいかなければならないと感じた。
その他
腫瘍学については、医学は日進月歩であることからも知識としてもっと時間をかけた講義が聞ければよかったと思う。
音楽療法から、我々も好きな音楽にほっとすることがあるように、患者さんから好きな音楽は何か聞くことにより心の癒しにつながる工夫ができればいいと感じた。
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