為という2つの点については、“患者さんを含めた状態の家族”という形を“完結する”という視点での援助であると述べています。また、?喪失予期悲嘆の表現・共感ができるように関わる。?Dying Processについての具体的状況に関する情報を提供し、準備することを援助する。という2つの点については、死別・喪失に直面することへの援助であると述べています。
これらの具体的な援助によって、死別後の悲嘆に大きな変化が見られるのではないかと感じました。また、死別後のグリーフケアについては、悲嘆のプロセスやがん愚者の家族がたどる心理的変化と援助モデルなどをきちんと理解しておくことで、そのときの遺族の思いにあった援助が行えるのではないかと考えます。そのため今後の課題として、?家族の情報を共有し、的確にアセスメントする。?アセスメントにもとづいた介入を行う。?死別後の悲嘆に関する知識を学び、遺族がどの状態であるかを判断し、それにあった援助を行う。の3つをあげたいと思います。
以上、研修に参加する前の3つの課題をもとに述べてきましたか、他にも本当にたくさんの学びがありました。今まであまり関心がなかったチームアプローチについては、講義だけでなく、実習病院からも体験し、学びました。また、ボランティアの在り方・教育についても、多くの情報を得られたため、それらを今後どのように活用していくかについて、引き続き検討していきたいと考えます。
終わりに
先日の実習報告会を通し、ホスピスケアの質の差というよりも、各施設の特色というものを理解しました。少なくとも、この研修に参加した受講生や実習受け入れ先の病院で働く看護婦たちは、緩和ケア・ホスピスケアに前向きで、熱意をもっていると感じます。が、それを生かすことのできない組織や職場環境があります。しかし、それであきらめるのではなく、その中でも自分が何をできるのか、自分たちのホスピスをどう位置づけていくかを考えることで、今後のホスピスの向上にもつながると感じました。
研修を通してそれらを実感できたことは、私にとって大きな財産であると思います。この財産をいかに自己の施設にもちかえり、全てのスタッフに分配できるのかが、2か月間という研修に参加させてくださった病院とスタッフに対する私自身の課題です。また、研修を通して得た貴重なネットワークを大切にし、今後も自己の施設の向上をはかっていきたいと思います。
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