実習報告会でもカンファレンスに対してどうあるべきかを得られるような指針となるものはなかった。しかし、多くの病院で申し送りを医師やMSWと聞いていることがわかった。情報をどう共有するかは、どこの施設でも検討し努力しているようであり、記録用紙を検討していた。申し送り後、他職種との情報交換やロングカンファレンスとして一人一人検討することを1〜2回/週行っていた。ショートカンファレンスは毎日、行動計画を発表したり、ボランティアが参加したりと盛んなところもあった。症例検討会を1回/月重ねていくことで、患者の傾向性や看護に対する土台が築けているといった意見も聞いた。デスカンファレンスは多くの施設で行っている。自分ができることは看護チームの成長としてこういったことに力を注ぐことかもしれない。チームアプローチにしてもスタッフをどこまで理解していくかである。体調や悩み、生活を気遣うのは患者ばかりではない。長所を生かしてもらって私はここまできたので、今度は私がそうしていかなければならないと思う。
今後の自分の課題
今問題となっていることに対しては、なかなか冷静な判断ができない。後で振り返って初めて患者の言葉の深さを知ることもある。振り返ると状況や看護も見えてくる。その振り返りをきちんとまとめることは、その時いつか生かせる経験を積み上げる作業になるだろう。こうした作業を皆で行っていけるチームづくりをしていければと思う。また、医師に対してももう少し考えたアプローチをしたい。個人として何がしたいかではなくて、チームとしてどう成長したいかを考えていきたい。また、私は自分を表現することがとても苦手である。小さな自分の殻を破って大きな目標を持てるよう努力したい。
参考文献
1)
アリソン チャールズ−エドワーズ著、季羽倭文子監訳:終末期ケアハンドブック、医学書院、1993
2)
内富庸介編集 サイコオンコロシー がん医療における心の医学、診療新社、1997
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