[15] 大量生産・大量消費・大量廃棄を旨とする20世紀型工業文明の見直し.大量生産・大量消費は1910年代から20年代にかけてのアメリカで形作られた文明.「大量廃棄」の四文字をくっつけたのは戦後の日本ではないか?もしそうだとすれば,21世紀型文明を構想し,世界に向けてそれを率先垂範するのが日本の責務.
[16] ポール・ケネディの名言:「(北欧三国とオランダ,デンマークでは)環境に優しい経済活動ができるほど豊かであり,しかも環境問題に不安を抱いてきちんと発言できる中産階級が存在し,共同の利益のために国家が介入してもよいという伝統がある.従って,環境保護の手段を実施することは,労働者の安全や子供の福祉のために法律を制定するのと同じことなのである.(中略)これらの国々は地球の温暖化だけではなく,発展途上地域にも大きな関心を寄せている.それおそらく,これらの国々の人々は教育水準が高く,人道主義に基づいたりベラルな文化をもち,世界情勢に目を向けているからだろう」(『21世紀の難問に備えて』上巻120−122ページ,1993年,
日本語訳は草思社刊).
[17] 本当に「豊か」な国,そして本当に「知的」な国にすることが,まず何よりも必要である.
[18] 新しい21世紀型文明の構想:メタボリズム(循環代謝型)文明,適正消費,極少廃棄,リサイクル,省エネルギー,製品寿命の長期化.
[16] 文明の転換のためにはピースミールな改革の積み重ねが必要:炭素税制,政策減税措置,補助金,研究開発,市民意識の高揚等々.
前ページ 目次へ 次ページ