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「盲導犬に関する調査」結果報告書

 事業名 盲導犬の繁殖・飼育に係る総合体制と訓練士育成の推進
 団体名 日本財団(The Nippon Foundation  


2−2−7 まとめ・考察/現使用者と元使用者の盲導犬に関する課題
(1)盲導犬使用開始の背景と現状
盲導犬の使用を希望した理由として、盲導犬の現使用者、元使用者のいずれも、「いつでも自由に歩ける」「外出が安心・安全だから」など、歩行の自由度を高め、行動範囲を広げることを挙げている。そして、盲導犬を使用することによって、現使用者の91.6%、元使用者の79.5%はこれらの希望が「実現した」と考えており、盲導犬は使用者の期待に十分応えていると言えよう。このことは、そのまま盲導犬との生活に対する満足度の高さにもあらわれており、「満足している」「ほぼ満足している」を合わせると、現使用者の90.8%は満足層である。また、現使用 者の82.9%は盲導犬を「ほぼ毎日使用している」と答えている。
これらの結果から、盲導犬は使用者の希望・期待をほぼ実現していると同時に、外出時をはじめとして、日常生活のパートナーの役割を果たしていると言えよう。

(2)盲導犬を使用して良かった点、問題点
盲導犬を使用して良かった点として、現使用者、元使用者ともに「安全に速く歩けるようになった」「いつでも外出できるようになった」など、歩行の利便性と自由度が高まったことを挙げている。また、その結果として、「運動不足がなくなり健康になった」といった身体面の健康にとどまらず、「社会との関わりが広がり友人等が増えた」「町の中で孤独感がなくなった」「生きがいを感じるようになった」など、精神的な充足感を味わっている人も多いことがうかがえる。
これに対して、盲導犬を使用しての問題点として、現使用者、元使用者ともに「入店拒否などで活動が制限される」を指摘する人が約5割に達している。以前に比べて社会の理解は進んできているものの、宿泊施設や飲食店、公共交通機関などの一部では盲導犬の同伴を拒否しているところがあるものと思われる。そのほか、「世話に手間がかかる」「医療費等の経済的負担が大きい」「隣近所や周囲の人に気を遣う」などの点についても2〜3割の使用者が問題点として挙げている。
このような状況をひとつずつ解決していくために、今後も引き続き盲導犬に対する社会の理解を深めていくための啓発活動は重要になるであろう。

(3)今後の盲導犬の使用意向
現使用者の中で「代替犬を希望する」は62.9%であり、現在盲導犬との生活に満足している人に限れば、代替犬の希望は70.8%に達している。一方、盲導犬の使用を今後希望しない人は、現使用者の17.1%、元使用者の46.7%となっている。その主な理由として、現使用者、元使用者ともに、「自分自身の高齢・健康上の問題」と「盲導犬との離別・死別がつらい」という点を挙げる人が約半数に及んでおり、「世話に手間がかかる」「医療費などの経済的負担が大変」など、盲導犬を使用する上でかかる実質的な負担に関する問題点を大きく上回っている。特に元使用者は、「離別・死別がつらい」が59.6%となっており、現使用者を20ポイントも上回っていることから、離別・死別を一度経験している元使用者は、その精神的なつらさを特に強く感じているものと思われる。




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