b. 自力建設
●寄居エコロジーパークの理念からすれば、エコハウスは可能な限り自力建設することが望ましい。
1] 資 金
●企業等の寄付金を現時点で見込むのは難しく、また、事業収益は専従スタッフの給与に優先的に当てるので建設資金としては使えない。現時点で考え得るのは個人寄付金である。この場合でも、どんなに頑張っても1千万円程度が上限であろう(個人寄付金:1万円/人×500人=500万円、助成金:100万円×5団体=500万円と想定)。
●この予算でキットのようなログハウスなら建設可能であり、参加型のプロジェクトとしてそれなりに魅力あるものと言えるが、エコハウスとしてはややアピール力に欠ける。また、通常の省エネルギー住宅が2千万円前後かかることを考えると、本格的に省エネルギーに取り組んだビジターセンターの建設は望めない。従って、この予算でどのような建物にするかについての工夫が必要となる。
2] 建設場所
●斜面地A(インディアンテントのある北西斜面)を現時点での候補地とする。
3] 設計・施工の進め方
●設計は専門家が必要であり、皆の意見を設計図にまとめることのできる人を探す。会員などの中からボランティアで依頼する。
●施工は素人だけでは難しく、現場に常駐するプロの多能工(施工に関する多くの技術を持った職人)が必要である。資金の範囲で常駐してもらい、その指導を受けながら会員が物資や労力を提供する方法が考えられる。
4] 建築方法
<トイレ、雑用水、飲料水が使えるようにする>
●トイレは、排水ができないのでコンポストトイレ、あるいはバイオガスの取れるバイオトイレにする。
●雑用水は下の井戸でまかなう。飲める水は、雨水利用でその場で調達することができる。火や熱はソーラークッカーや温水器で得られる。
<自然素材の建築材料を用意する>
●建物は少しずつ増築できる方法で、素人が参加できる構法とする。このような場合自由度の高い丸太や竹、土、石などの自然素材が最適であり、こうした材料をできる限り市場で買わずに皆で持ち寄ったり、周辺の山林で調達したりする。