□ 注
*01 1995年度に「障害者に係る介護サービス等の提供の方法及び評価に関する検討会」(座長:板山賢治、副座長:白澤政和)が設置され、中間報告が発表された。1996年度は、同じ検討会の中に設置されていた身体障害者部会、精神薄弱者部会、精神障害者部会で引き続き検討が行われた。このうち身体障害者部会(部長:二瓶隆一)で、1995年度に中間報告としてまとめられたのが、『身体障害者ケアガイドライン』であり、1996年度にはその試行事業が、栃木県大田原市、埼玉県北本市、東京都立川市、横浜市、名古屋市の5市において実施された(奥野[1997a]、大田原市での事業について伊藤[1997]、立川市について自立生活センター・立川[1997b]、高橋・圓山[1997]、横浜市について成田[1997]、名古屋市について名古屋市総合リハビリテーションセンター身体障害者ケアガイドライン試行事業実施機関[1997]、阿部[1997])。「精神障害者ケアガイドライン」については斎藤[1997]。
*02 イギリスにおけるコミュニティケア改革については、平岡[1993][1996][1997a][1997b]、竹内[1994][1995][1996a][1996b]、竹内他[1996]、一圓[1997]、長寿社会開発センター[1994][1995]、金子[1997:90ff]、Malcom Payne[1995]、Sarah Payne[1997]、等。
*03 医学生は「ケアマネジメントに関心が向かない。何か異質なもの、別世界の話を聞いているという感じです。……正直いって、学生は国家資格取得課目以外には関心が薄いですね。」「医療が請け負ってできるのかという話になる。医療一般としては無理です。なかには変わった医師もいますから、できる人もいますよ。……だけどこれはたまたまそうなのであって、医療全体から見ればそれは無理です。無理なことをさせるとロクなことが起こらない。」(白澤・竹内[1997:15,16]、竹内の発言)
なお、名古屋市が「名古屋市総合リハビリテーションセンター」における「ケアガイドライン試行事業」(→注01)で行ったサービスは、(1)保健・医療6件、(2)リハビリテーション5件、(3)生活を支える24件、(4)社会参加3件(阿部[1997:15])
医療サイドの関与が大きいアセスメントマニュアルとしてMorris, John et al.[1995:1996]
*04 エンパワーメントの概念については北野[1993]、久保[1997]等。「英語におけるその反対概念はパターナリズム(温情主義)である。」(久保[1997:37])
*05 この点については、野村「理学療法士、作業療法士の住宅改造に関する取り組み」(野村[1995:52-65])
*06 フィンケルシュタイン氏が次のような指摘をしている。地域の中で行われてきたケアの実践についてはほとんど記述されてこなかった。他方、施設ケアについては技術があり、専門家がおり、文献がある。となるとコミュニティケアは施設ケアの発想と技術を受けつぐことになってしまう。(彼の著作については文献表を参照のこと。)
「白澤 ……社会福祉士は真っ正面にケアマネジメントに取り組まないといけない仕事なのです。そのときに取り組むべき理論も十分でなかった。同時に、相談の基本になる、相手の気持ちになって土俵の上に上って一緒に相撲をとるという、そういう経験が弱かったのではないかと思えます。……
竹内 ……今の社会福祉士の多くの人たちは施設出身なのですね。そこで飛び交う議論の中に、在宅とかコミュニティーという話が出ない1つの雰囲気がある。だから内部での研鑽の方向がどうも偏りがあるんです。これは病院の看護婦がいきなり地域に出たときに陥る穴みたいなものが今の社会福祉士の世界にはやはりそれがある。