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3 支援システム

 

(1) 利用者の状態に応じた支援

ケアコンサルタント方式とセルフマネジメント方式では、その利用者像がチーム・アプローチ方式とは異なっている。

『ガイドライン』では、重度障害者は複合的なニードがあるので複数分野の専門家がチームを組んでケアマネジメントする必要があるという理由で、チーム・アプローチ方式(モデルA)が採られた。チーム・アプローチ方式では「複合的なニーズ」がある者、すなわち複数分野の援助者が関わる者が利用者となる。この条件に、本人がマネジメントを希望しているという条件が加わる。この方式はリハビリテーションの評価会議でも使われ、対象分析には適しているが、障害者本人の自己決定や生活上の主体性につながらず、本人をエンパワーできない欠点を持つ。

介助サービスの現場から見ると、利用者のうち7割は自分のケア計画を自分で立て、それを管理できる。残り3割の人たちも、情報を提供したり、相談に乗ってあげることで、その大多数が時間はかかっても自己管理できるようになる。そこでケアコンサルタント方式(モデルB)を設ける。本人の指示に従い、ケアコンサルタントが専門家とコンタクトをとったり必要な情報を集めたりしてその結果を本人に提示し、相談しながら、本人がプランを決めていくものである。

モデルBでは、複数分野についてのケアの必要かあるかどうかを重要な要件とはしない。あくまで当事者が自身の生活、ケアに関わる助言、支援を必要としているかどうかに着目する。個別サービスとしてのケアが必要なことと、それを使って暮らしていくにあたっての支援、助言を必要とすることとは別のことであり、また必要なケアが複数の分野にわたっているかどうかも、支援を必要とする決定的な理由ではないからである。そもそもここで行なわれる支援は、本人が必要とする範囲に限定されたものである。本人が自己管理する部分についてはコンサルタントは立ち入らず、本人が必要とする領域についてだけ支援を行なう(モデルB')。

そして、コンサルタント方式を採用した際には、チーム・アプローチ方式のような形でのケア会議は開催されず、ケア従事者の研修や社会資源の情報交換の場としてケア会議は再構成される。

(4)でケアの4分野を提示するが、このケアの分野分けは、利用者が自分のニーズを充足するために必要な社会資源がどこに存在するのかを知る手掛かりとなるものである。すなわち、介助(第1分野)、住環境・補助器具(第2分野)、生活技能(第3分野)、生産

 

 

 

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