地域でのケアを提供する際に、あるいは、ケアマネジメントを実施する際に、家族は非常に重要な要素となる。だが、利用者本人に対する援助やサービスと家族、特にケアの担い手としての家族に対する援助やサービスは、自ずとその目的が異なる。例えば、ショートステイの活用は、家族に対しては短期間ケアから離れてのリフレッシュが目的となるかもしれないし、利用者にとっては健康のチェックであるかもしれない。ヘルパーの派遣は、利用者に対しては生活の場を広げることを目的としているかもしれないし、ケアの担い手である家族にとってはケアの負担の軽減が目的かもしれない。
このように、家族は個別サービスの提供の際に、あるいは、ケアマネジメントを実施する際に無視できない側面ではあるが、利用者本人と家族の意向は必ずしも一致しないこと、また、利用者本人に対する援助やサービスと家族に対するそれとは自ずと目的が異なることを考慮する必要がある。サービスはあくまで障害をもつ当事者が生活を営むために供給されるものであり、本人の意向が第一に尊重されなければならない。
(5) セルフマネジメントとケアコンサルタント
サービスの組み合わせ、生活の設計は、基本的に生活する人自身が決めることである。
これは第一に、自分が送りたい生活を送るためのサービス利用である以上は、当然のことである。
第二に、利用者が自分で自分の生活を管理できるなら、他の人がそれに関与する必要はなく、その分社会的資源が不要になる。
ただし、そのための情報、手段の提供は、場合により必要になる。その支援の仕事を行なう人・組織が必要である場合がある。
これは、恒常的に利用者に関わることを最初から前提するものではなく、可能であれば利用者自身が生活を設計していく方に促す、支援の活動が不要になる方向にもっていくというものである。
個々の利用者がサービスを利用する場面に即して行なうものと同時に、プログラムとして情報を提供する形態も採用する。わが国で行なわれてきたものとしては、「自立生活プログラム」がこれにあたる。
3ではそのシステムについて具体的に述べる。