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「医療モデル」から「生活モデル」「社会モデル」への転換が主張されている。もちろん『ガイドライン』を立案した人たちはこのことを知っているだろうし、その主張が妥当なものであることを認めているだろう。けれども、実際に書かれていることは以上に記した通りである。少なくとも配慮が足りないと言わなければならない。(では、「福祉」の関係者であればよいのか。また「リハビリテーション」の専門家はこうした仕事をするのに適しているのか。このことについては後述する。)

 

(3) 複合的なニーズは鍵になるのか

医療・保健・福祉という意味での「複合」が、複数のものを調整する仕事を必要とする主要な要因とは考えられない。ただ、少なくともAの意味においては、多くの人に「複合的ニーズ」があるのは確かではある。ではそれはどのように調整され、供給されればよいのか。

別のテキストブックでは次のように書かれている。

「第1点は、……相談援助に来所する多くの高齢者は単一のニードや問題点というよりも、潜在的なものを含めて複数のニーズや問題点を有している。Aさんは社会福祉サービス、保健サービス、医療サービス等へのニーズ、さらには精神的な支えに対するニーズを有している。こうした複数のニーズをもったAさんがケアマネジメントを受けられないならば、杖を使って多くのサービス提供機関や支援先に自分でおもむかなければならない。その意味では、1か所の窓口ですべてのニーズを満たし、問題点を解決してくれるケアマネジメントはきわめて有効といえる。

第2点は、……高齢者はどこの機関や団体に行けば自分のニーズを満たしてくれる適切なサービスを受けられるか認知できていないことが圧倒的に多い。」(白澤[1996d:4]〕)

この文章は、基本的には「保健・医療・福祉」という枠組の中で書かれているものだが、マネジメントの(一つの)根拠を「窓口」が複数あることに求めている。

けれど第一に、仮に単一のサービスを利用する場合であっても、情報が十分に得られていない場合には、情報や助言を必要とする場合があるだろう。例えば海外旅行をする時に旅行会社を利用して様々な手配をしてもらうことがある。また、結婚式や葬式についての情報や必要なサービスの手配を専門の業者と相談しながら決め、ある部分を代行してもらうこともある。これらはみな、自分一人で情報を収集し細部まで決定するのが難しいあるいは面倒な場合に、その部分を専門とする人あるいは組織に依頼するものである。また、このように見てくると、例えば旅行をするという一つのことの中にも様々な要素があるのだから、「単一」「複合」ということ自体が相対的なものであることが明らかである。

第二に、食物を買う時には食料品店に行くし、服を買いに行く時には洋服屋に行くことはある。さらに、いくつかが密接に関連しあっているというような場合、たとえばある店で服を買い、別の店でバッグを買う、その服とバッグのコーディネートが大切であるとい

 

 

 

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