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3 ダイレクト・ペイメントの導入

 

(1) 全国キャンペーンの問題点

ダイレクト・ペイメントの法律ができる以前に、キャンペーンが行われた。先頭に立ったのは英国障害者団体連合だった。全国キャンペーンの問題点は、一部のトップエリートを中心に行われ、私たち一般庶民の障害者には何が行われているか全くわからなかったことだ。そのため、広報や情報提供が重要になってきた。 

私たちの場合は、新聞は購読していないし、テレビでも娯楽番組しか見ていないので、時おり放送されるテレビの障害者番組や障害関係の雑誌から情報を集めた。そのような雑誌すら読んでいない人も多いので、まず私たちが情報を流さなければならなかった。

全国レベルのリーダーたちは、ランベスでダイレクト・ペイメントのことを知らせる会議を開いた。集まったのは5人だけだった。その他に役人対象、議員対象の会議もあった。地域に戻って説明したが、印刷された資料もなく情報提供が十分ではなかった。そこで私たちはできるだけ情報を集めて研修を行った。その後に参加した会議では、全国から60人が集まり、分科会に分かれてダイレクト・ペイメントについて話し合った。その段階でも情報は十分ではなかった。

 

(2) ランベス地域での取り組み

情報は、全国レベルと地方レベルとに分けて検討することが必要である。国レベルではすでに情報ネットワークがあった。私たちは全国レベルの情報をもとにランベスの仕組みを話し合い、市議会で給付について諮問する立場にいる人物に働きかけた。彼は「ディスアビリティ・アクション・ランベス」のメンバーであったので、彼の団体がダイレクト・ペイメントについてどんな活動をしているか私たちのところに来て話をしてくれた。

ランベス当局は非常に混乱した状態にあり、ダイレクト・ペイメントについても否定的だった。私たちはその混乱を利用して障害者に何が起こっているかを調査した。また、他の自治体でうまくいっているところの情報を集めて、私たち自身のプランをつくることにした。団結してこそ力が出るので、ロンドン南部から別のワーカーを招いて一緒に活動し、市議会に提案書を作成した。

これまでの経験から、ランベス当局は一定限度のことしか行っていないことがわかっていたので、この提案によりいろいろなニードを包括的に満たすことを目指した。そこで明らかになったのは、誰が私たちの生活を管理するのかということであり、私たちは自分たちで管理したいということであった。どの提案においても、できるだけ幅広い問題を包括

 

 

 

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