1 ランベス統合生活センター
(1) センターの事業と財政等の活動基盤
自立生活センターとしてのランベス統合生活センターに力があるのは、障害者のニーズをもとにサービスを提供しているからである。自立生活センターが設立されて以降、センターに所属する作業療法士が機器サービスを提供するようになった。社会サービス局が直接実施しなかったのは、経済的な理由からである。現在、機器サービスをさらに発展させるために、資金を集めている。福祉機器部門が成功しているのは、障害者自身が参加してニーズに応じているためである。行政が行う場合よりすぐれているのは、障害者が希望する時間に予約を取って相談に応ずることができ、本人に合った機器を試して見ることもできる点にある。福祉機器部門の年間予算は15万5千ポンド(30万円)であるが、団体自身が資金づくりを継続していくことは困難な状況にある。ランベスの地方自治体から援助を受けているので、10月から11月に事業評価をして行政に訴え、他と競争して予算を獲得する必要がある。
ランベスでは自治体の予算削減の結果、タクシー券の支給が廃止された。この件に関しては有効な運動展開が出来なかった。サービスの低下は、障害者の人数の把握にも支障をきたす。個々の障害者は自治体の予算カットに対し闘っているが、そこを表立って支援すると自立生活センターの予算をカットされる恐れがあるので、キャンペーンを行っている人々を影で支援している。
ランベス自立生活センターの年間予算は、132千ポンド(2,640万円)である。センターの在る建物は地方自治体のもので、定額で借用している。しかし、住民は障害者より健常者が増えてきていて必ずしも理解が得られず、周囲との関係が変化してきている。財源を見つけて他に場所を確保し、活動を拡大していきたいと思っている。
ランベス自立生活センターは、法的な枠組みに添った活動団体ではない。社会から障害者は何もできず医療が必要な人と見なされているなかで、政府から少額の事業運営資金援助を受けているにすぎない。政府から資金を得ていても、ECや民間団体からも資金を確保しなければならない。ランベスのような状況の良くないところでは、活動を発展させることや様々な能力を身につけていくことができない。自立生活センターでは、権利擁護をしていく資金も人材もいない。ランベス自立生活センターでは、ジュディがサポートワーカーとして権利擁護を担当しているが、それ以外の情報提供等の仕事に追われてしまっている。