(2)技術力
メガフロート技術研究組合には四国に造船所のある3社が参加している(川崎重工業、今治造船、新来島どっく)(造船所はないが機械工場を有する住友重機械工業も参加している)。平成9年度現在では実証実験段階のため、技術蓄積が進められており、組合参加企業を中心に、諸技術が確立、伝達され、より広範囲の事業者で取り組みが進められる条件は揃っている。
本調査に際し設けられた「メガフロート部会」においても、様々な船種を取り扱った実績から、当初から超大型のものは無理でも、ドック設備に見合った規模のものなら、取り組み可能とのことであった。
(3)建造体制(組織)
鋼製の浮体ユニットの製作は大型船舶や鋼製ケーソン等の製作で多くの実績を有するブロック建造法が取られる。大型の浮体式構造物の場合、一造船所で全工程をこなすのは現実的でない。
まして、大型造船所では2000〜2005年頃まではVLCC建造にかかることが見込まれるため、中型・小型造船所との協力体制が必要である。メガフロートの建造を通じて、業界により広く需要を波及させるとともに、全体として技術力の向上を図るという政策的要請からも、そのことが必要である。