中小型船(5,000トン未満)の竣工量は、全国の53.6%を占めており、この点からも中小造船所の多い四国地区造船業の一つの特徴を示している。
中小型船の多くを占める内航船は、物流の効率化や製品スワップ等による輸送回数の縮減が図られるなど、内航物流の構造変化の進展に加えて、船腹調整制度の見直し議論の進展による建造手控えから、平成8年秋以降受注量は大幅に減少し、極めて厳しい事態に立ち至っている。船腹調整の結果がはっきりとするまでは船主・オペレータともに動向を見極めたいとする意向が強く、建造に対しては慎重となっている。遊休対策として外航・近海船のブロック建造に取り組む造船所もみられる。