

ヲ) スペックル低減フィルターのまとめ
海面、流氷域、氷盤などさまざまな部分画像に対して上記のような比較を行い、スペックルの低減の程度、エッジ保存の程度に注目して肉眼により判断した結果、スペックル低減の効果が大きかったのは平均フィルター、メディアンフィルターであった。
画像に対してフィルターウィンドウのサイズが小さいため、縮小印刷した画像(対象とした画像は9022×8179ピクセルであり、A4サイズに400dpiで印刷すると1/3×1/3程度に圧縮されることになる)を肉眼で判読する場合は画面のざらつきにやや差が見られる程度であったが、拡大した部分画像では明瞭な差が認められた。また、フィルターをかけることにより画像のコントラストが低下する効果は縮小画像上ではほとんど感じられなかった。
肉眼での判読に関してはフィルターによるスペックル低減処理により判読性に改善が見られた。
画像処理のための前処理としての効果については、エッジ強調フィルターに効果的であった。