これは赤ウニであります。いずれにしろ、我々の生活にとって価値の高い料理あるいは貝が深層水ではいかにも効果があるというわけであります。つまり、雑菌などの汚れの少ない深層水の方が、表層水をろ過した水を使ったものに比べて倍以上の圧倒的な効果があることがわかったわけです。
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伊勢エビの増殖実験についても、同じくそういう雑菌などが少ないということで、深層水の効果が確かめられました。
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これはヒラメです。これは、あくまでも試験的にやっているわけですから、高知の施設にしましても、水槽が置いてあるのも、一五メートル×三〇〜四〇メートルぐらいの建物だったように思います。こういうものも本格的な工業化をしようとすれば、もちろんそれなりの設備投資は必要ですが、基本的にこういう効果があるということを確かめることができたのは大きな成果であるわけです。
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これはトラフグです。このトラフグにいたしましても、従来の飼育実験に比べて深層水を使った飼育試験は、病気で死んだりする率が非常に低いことがわかります。
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これはメダイの水槽の中です。こういう価値の高い魚類が次々と実験で効果が確かめられました。
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今度はサンゴです。こういうサンゴの飼育試験は非常に難しいことで知られているようですが、これは二年半以上飼育して、成長させたものだそうです。これだけ長い期間、死に絶えずにサンゴが成長していったのは非常に珍しい例でして、世界的にも研究者から注目されていると聞いております。
こういう海の中での海産物のみならず、陸上でも深層水を活用することができる例が幾つかあります。
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これは、実は日本ではまだ手がつけられておりませんが、ハワイ諸島はご存じのようにもともと火山島ですから、地形からいうと、深海の底からそびえ立っている山のてっぺんが陸に出ているわけです。当然のことながら、太陽光は非常に強く降り注ぐ。そういう中で、熱帯ではなかなか栽培することが難しいイチゴは価値のあるものです。土の中に細いパイプを通しまして、そこを深層水をくみ上げて通してやるわけです。そうしますと、土の中にしみ込んでいる大気の中の水分が露結するわけで、一種の淡水化であります。それによりましてイチゴの栽培が可能であることが、実験的に証明されたわけです。
今後静岡県なんかが注目しているのは、こういう使い方も頭に置いているのではないかと思います。野菜類の生産に深層水の低温性、それによって空気中から水を得ることが一つの大切な応用例だと思うわけです。
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これは、ハワイで試みられている高山植物です。考え方としては同じようなことであります。
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