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なった。下図は1995年に観測された表面海水温度が測定された約6万の地点を示している。この内約3万点はVOSにより得られたものである。

 

クラークBIO海洋科学部部長によれば「SOOP関連のデータはWMOのIGOSSデータセンターに送られ一般に提供されているが、データの質を保つのに腐心している」との事であった。キーリーDFO科学部研究員は最近のIOC専門委員会の結論を引用しながら、世界的なXBTの観測事業は世界中のデータを短期間で収集出来る有効な方法であるがデータの質を保つのが困難であると同意見を表し、現在はNOAA(米)の精力的な尽力に拠っていると指摘した。カナダ船がVOSとなっている例は僅か三例に留まるが、カナダ海軍との交渉が現在進行しており、成功すれば約20隻の船舶から6時間毎のデータが供される事となる。

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図2からも解る様に定期商船に依存する測定である事の問題点もある。観測点が航路筋に集まってしまって全地球的な考察の助けには必ずしもなり難い点である。IOCのSOOP実施パネルに於いてもデータの希薄部分を解消する必要性が論じられた。特にインド洋のデータ不足が危惧されている。

 

 

 

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