4. AEA Technology plc(イギリス)
4.1 訪問日
1996年11月6日
4.2 面会者
Richard Swannell, Jan Rusin, David Mitchell
4.3 組織概要
1946年に政府省庁の一部として発足後、1954年に英国原子力公社(UKAEA)が設立された。1986年に民間ベースに立った事業会社としてUKAEAが再編、1994年には民営化したAEAテクノロジー商業部門と放射性廃棄物の管理等をする政府部門とに分割された。AEAテクノロジーは、航空宇宙、電力(含む原子力)、エレクトロニクス、医療、廃棄物、石油、ガス、環境改善サービスの分野で活動しており、売上は253百万ポンド。22の事業部と7つのセンターから構成される。NETCENもセンターの1つで、大気汚染、海洋環境浄化、モデリングとアセスメント、土壌汚染、廃棄物管理とリサイクル、環境関連情報等の分野で活動している。従業員数は3,500人。また、Warren Spring研究所を吸収し、英国の海洋汚染に関する専門技術の提供も行っている。
4.4 バイオレメディエーション
(1)研究開発・実用化状況
?イギリスでは、バイオレメディエーションは実用化されていない。1996年2月のシーエンプレス号事故時(イギリスでは史上3番目に大きな事故、世界では30番目に大きな事故)には、分散剤がまかれ、流出油の5%程度が海岸に漂着、物理的回収で処理された。土壌のバイオレメディエーションは、法的に可能であり、実際に行っている。海岸においては、政府の許可が必要であり、その対応について現在国内で議論されており、方向が固まりつつある。現在、実用化を目指し、実験室での実験、フィールドテストを行い、データを収集中である。
?1996年2月のシーエンプレス号事故対応、及び開発した拡散・漂流シミュレーションモデルについて1997年のOil Spill Conferenceで発表予定である。
?バイオレメディエーションの判断(いつ、どのように使うのか)が重要である。