・分散剤及び分散された油の毒性評価
・分散された油の生分解性
・分散剤及び分散された油の海洋生物への影響評価
2.2 関連研究開発活動
(1)その他民間企業等の研究開発等
その他幾つかの組織が現在石油汚染研究に従事している。最近タンパ市で開催されたコンフェレンスで研究報告を発表している機関だけみても、連邦政府・州政府の諸研究機関に加え、エクソン社・エクソンリサーチ&エンジニアリング会社等の民間企業のほか、ウッドワードークライドコンサルタンツ等のコンサルタント会社、テキサスA&M大学等の大学が発表している。
すまさに産業界・学界・政府機関が連携をとって、本分野の研究開発は、進められている。
石油会社による殆どの研究はMSRCとの共同研究である。諸大学は石油会社、MSRC或いは連邦政府関連当局のいづれかとの契約をとおして関与している。独立コンサルタント会社の研究活動は他社に代わってか、新規技術開発の好機を独自にねらってなされている。
(2)新クリーンアップ技術ベンチャー
油漏洩事故のクリーンアップのための新しい技術は、見方によれば絶好の新しい市場を生み出す可能性を秘めている。コストが安く、効果の大きな技術を開発し、事業の拡大が図れるかもしれない。これを目指し、新技術の開発・商業化に取り組んでいるベンチャービジネス群が出現している。
a)新技術開発事例
以下に新聞紙上に報道された開発事例をいくつか紹介する。※
※ Anchorage Daily News(AD)‐SUNDAY May 12, 1991/SATURDAY April 11, 1992
事例1 合成ゴムによる取り込み機能活用例
Manassas(Va.)のGeneral Technology Applications Inc.によって作られた面白い方法は、Elastolと言われた化学薬品の混合物である。主要な成分は、合成ゴム(polyisobutylene)である。油流出油層にふきかけられると、Elastolは油に溶解し、粘性と厚さを上昇させる。添加物は水に溶けなく、油をコンパクトなマットに引き込む。そして、吸収設備か油回収船によって回収することができる。このように、これは分散剤の正反対であり、除去のために油を結び付けさせる。
同社の説明によると、ポリイソブレチンが糸の球のように分子の長いストリングの緊密な列を形作っていて、油に溶けると、分子がゆるまり、そして伸びて、フィラメントを創る。このフィラメントがお互いに絡み合う傾向が