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機栄養塩と微生物を使用し、バイオレメディエーションの効果が統計的に証拠づけられるかどうかを調べた。

自然状態と比較したバイオレメディエーション率を計算した。生分解調査には数種の成分のGC/MS分析、生分解以外による原油除去分を修正するためにホパンによる標準化(normalization)を用いた。

15のプロット(4m×9m=36・)に、あらかじめ風化させた540ガロンのEscravos原油(Bonny Light原油)を入れる。

窒素、リンの量を一定に保つことで、生分解微生物の成長が常時最大限にし、バイオレメディエーション効果を最大化することを目的としている。以前の研究から(Venosa et al.1994年)、油分解微生物を継続的に成長促進するのに必要な窒素濃縮物(nitrate-N concentration)の最低量は約1.5mg/Lとされていた(参考1参照)。また、潮が全区域をおおう場合、満潮時ごとに、窒素が検出されないレベル音で洗い流されてしまうことがわかっていた(参考1参照)。そこで栄養塩は一日一回まくことにした。窒素濃度1.5mg/Lを保つために、1プロットに、毎日55g/?のnitrate-Nをまいた。

フィールドで使われた方法は、Randomized complete block(RCB)である。海浜の中で5地域(ブロック)が選ばれ、各ブロックに4つのプロットを設置した。この4つには、?油なし(もとの環境そのまま。平時の微生物活動や、生物検定の基礎を知るために必要)、?油をまきなにもしない(コントロール)、?油に栄養塩を噴霧、?油に栄養塩と微生物をまく。4つのプロットは各地域ごとにランダムな順番で配置する(図4参照)。各地域は10m以上離された。

フラワー・ビーチは細かい砂利であり、低中エネルギーである。各ブロックにガソリンで動くgeneratorを設置し、ポンプでプロットに海水、栄養塩、微生物を供給した。

原油は人工風化させ、噴霧器を用いてブーム(囲い)の中に流した。実験は油を流出させて更に4日後に行った(原油の風化を進め、砂に粘着させるため)。

バイオレメディエーシヨンで油が分解されたことを確かめるには、飽和分、芳香族をガスクロマトグラフィ・マススペクトロメトリー(GC/MS)と、分解されないhopaneで測定した。

 

 

 

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