日本財団 図書館


7. まとめ

 

7.1 事業の成果

 

7.1.1 試験及び流出油処理効果シミュレーションモデル

 

バイオレメディエーションの効果は、ただ単に分解率という点だけではなく、設定した目標を達成するために自然浄化に委ねた場合と比較して、どれだけ浄化に要する期間を短縮できるかという点から評価を行う必要がある。

海浜模擬試験の結果から、例えば浄化目標として油の残留率50%(分解率50%)と設定すると、自然浄化(コントロール)の場合、この目標を達成するには試験データから1〜2年程度の期間が必要と推計される。

一方、バイオレメディエーションの場合は、上記目標を達成するには30〜40日あれば可能であり、自然浄化と比較して大幅な処理期間短縮を行うことができる(図7-1-1)。これは、バイオレメディエーションを行うことで初期にかなりの油を分解することが可能になるからである。

当然ながら、バイオレメディエーションを行うことで、どれだけ期間を短縮できるかは、設定する目標のレベルに応じて異なる。浄化目標を高めに設定(油の残留率を低く設定)するほど、バイオレメディエーションに要する処理期間は長くなる。

177-1.gif

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION