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(2)恒温器による風化処理(その2)

?装置及び原油、分析方法

恒温器による風化処理(その1)に同じ。

?試験方法

280×210×50mmのステンレス容器にアラビアン・ライト原油1,000mL(油層厚さ1.7cm)を注入し、周期5rpm、振幅50mmで緩やかに振盪しつつ風化処理を施す。恒温器の設定条件は表3-2-5に示す通りである。なお、試験は上記ステンレス容器を2槽用いて、同時並行で実施し、粘度等の測定のためのサンプルは、一方の容器からのみ採取した。

試験開始後、所定日数経過毎に容器ごと重量を測定し、風化の進展を観測する。また、一方の容器からは、重量秤量後粘度測定のためのサンプルを採取する。本風化試験は、容器内の原油の重量減少がほぼ認められなくなるまで継続する。各原油サンプルはE型回転粘度計による粘度の測定等に供する。

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?試験結果

この試験は、恒温器風化原油と加熱風化原油の性状(特に粘度)の差異の有無を確認することを狙いに実施した。

表3-2-6に試験結果を示す。容器から採取した試料ついての粘度の経時変化については、試験開始直後4日間程度の粘度上昇が顕著である。7日後の粘度は約110.6cPであり、加熱風化原油の粘度(約72cP(20℃))と比較すると、粘度には差はないものと考えられる。

 

 

 

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