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?試験結果

a. 重量減少率

各温度における原油の重量減少曲線を図3-2-1に示す。図に明らかなように、試験温度すべてにおいて、供試原油の重量は試験開始後24時間以内に速やかに減少し、その後は緩やかな重量変化を示している。また、低温(10℃)では、中温、高温(20、30℃)に比べて明らかに重量減少率が低いが、中温、高温ではほぼ同じ様な重量減少曲線となった。なお、144時間後の重量減少率は、30℃において約38%であった(ただし、エマルジョン化は認められなかった)。一方、加熱風化原油では約41%であった。

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b. 粘度

恒温器処理30℃において144時間経過した恒温器風化原油の粘度は20℃でそれぞれ116(cP:センチポアズ、粘度(cP)=動粘度(cSt)×密度)であり、一方、230℃蒸留処理では20℃で72(cP)であった(1.6倍程度の差であり、粘度としてはほとんど同じと考えられる)。本熱処理は重量減少率のみではなく粘度で代表される原油の物性値から判断してもほぼ同等な処理であると考えられる(表3-2-4)。

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