午後:実習9-1「学校ビオトープの管理・活用を考える」
●学校ビオトープの意義について、また整備・管理・運営の留意点について考える,
また、学校ビオトープを教材として如何に管理活用すべきか、日本における学校ビオトープの可能性を考える。
■第10回「環境教育を活かした授業展開への転換」
午前:実習10-1「環境教育を活かした授業展開への転換」
午後:実習10-2「環境教育授業計画の発表と評価」
●実際に学校で実施する単元の中で、環境教育として活用できそうなところをピックアップし、授業計画と行ったことでの評価手法を立案と計画の発表、それに基づき意見交流する。
5-3 将来期待される日本の環境教育の発展
現在までのところ、我が国の環境教育のレベルは、知識の導入に終わっているものが多く、ベオグラード憲章にある、個人の環境教育の6つの目標段階をきっちりと取り入れたプログラム編成がまず第一に待望される。
しかし、ベオグラードで開催された環境教育会議以降、特に2年後のトビリシ会議(1977)以降になって、明確に出てきた世界の環境教育の動向は、環境教育の「社会性」の側面である。
欧米先進国では、環境教育は個人の養成から、市民行動の広いうねりを社会に巻き起こす「静かな革命」として、社会を持続可能に変えていくための原動力として捉えられるようになってきている。たとえば、本報告書の主として1章で取り上げた、OECDのENSIプロジェクトでは、積極的に環境教育を進めるに際して最適の、学校環境や体制の整備を第一に考えて、教育体制全体を改革するパイロットプロジェクトが多数行われた。
我が国においても、単に既存の学校カリキュラムにとらわれずに、地域社会との関わりから、学校カリキュラムの改良・学校環境の整備など、教育の全般にわたって、子どもたちの環境教育を中心軸とした改革が進むことが望まれる。