●持続可能な社会に向けて
21世紀が近づいているが、アメリカ市民の間では、環境問題は依然として高い優先順位に位置づけられている。
過去25年間、アメリカ人は驚くほど一貫して、クリーンな環境を維持することを支持してきた。しかし、多くのアメリカ人は、これまでかなりの前進をしてきたが、依然として環境問題は緊急の課題であり、自分たちの生涯において今後とも汚染と環境はかなりの程度悪化する、と信じている。
このガイドラインは、人間の健全な生活は、環境の質と不可分に結合しているという理解のもとに作成されている。
人間は、自然の秩序の一部である。我々と我々が作り出すシステム、すなわち我々の社会、政治体制、経済システム、文化的活動、テクノロジーなどは、自然のシステムやサイクルに巨大な悪影響を与えることがある。
これらの関係と衝撃とを理解することによって、初めて持続可能な共同体を構築することができ、将来の世代により良い世界を引き渡すことができることになる。
環境教育を進める上で土台になっている考えは、人間は自然と調和して生きていけること、また人間同士公平につきあい、将来の世代に対する配慮も忘れずに生活し、十分な情報をもって前向きに考えてものごとを決定することができるという確信である。
生涯にわたる教育の種をまく中で、環境教育ヴィジョンとして促進するのは、そこでは人々が環境について明確に、効率よく意識と知識をもち、民主的に参加し、協力し、創造力を発揮し、責任をもった市民として活動するような社会である。
●ガイドラインのためのテーマを編成すること
環境教育は、次の4つの主要テーマのもとで編成されていて、その過程とゴールが反映されている。
テーマ1:環境のプロセス(過程)とシステムの知識
環境学識度の土台を作る重要な素材は、環境を構成するプロセスとシステムについての理解である。特に、地球という惑星を物理的なシステムとして、生きた環境として(すなわち多様性、生物依存関係、生物のシステムを通じる物質とエネルギーの流れ)、そして人間とその社会として、理解することである。
テーマ2:探求の技能
環境教育で重要なことは、生徒たちが意欲的に自らの周囲の世界について質問する能力で