を獲得する機会を用意する。
3.環境に対する新しい行動のパターンを個人にもグループにもまた社会全体にも作り出すこと。
さらに、その後も、1987年にブランドランド委員会や環境と開発に関する国連会議(リオデジャネイロ、1992年)などが多くの環境教育関係者に影響を与えている。
今日では、環境教育はいくつかの本質的な要素で成り立っている。以下はその例である。
1)環境教育は、生態学的及び社会的システムについての知識に基づいている。また自然科学、社会科学、人文科学等、全ての学科から知識が集められ、統合されている。
2)環境教育は、批判的思考力と問題解決の技能を強調するが、それは現状や問題点などを把握した上で意志決定をし、社会的行動をするために必要だからである。
3)環境教育は、人間とその社会が作り出すものとが環境の一部であると見なす。生物学的及び物理学的現象と共に、環境問題の社会的、経済的、政治的、テクノロジー的、文化的、歴史的、道徳的及び美学的な諸側面を考慮する。
4)環境教育は、環境問題に取り組むに当たって、態度、価値観、そして献身的努力の重要な役割を強調する。それは、環境問題とはただ科学的な性質に限られているものでないことを認める。感情や価値観、態度、そして知覚などが諸問題の中心にあることを理解する。そのことがまた、調査・探索し、分析し、問題を解決する責任感を自覚する出発点になるのである。
●優れた教育と環境
アメリカ全土で、教育全体の変革が進行中である。その目標は、学科を越えて、共同で先生がチームを作って教えることであり、また生徒たちの批判的な思考能力と問題解決の技能を開発することである。
1992年に「ゴール2000」(アメリカを教育せよ)法案が通過したことにより、生徒たちが「その知能をよく使って責任ある市民になるために、また高等教育を受けるため、そして現代の経済社会における生産的な仕事が出来るように準備すること」の重要性が認識されたのである。
我々は過去数年間、数学、科学、地理などの伝統的学科で学習方針と内容を変革する努力をしてきた。環境教育は、これらの学科の水準がより高度になることを支援するものである。
次の表では、左欄にこれら伝統的諸学科における変革/強調のうち共通している点を列挙し、右欄にはそれに対応する環境教育の内容を記した。