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?Fドイツ

州の施策において自然保護の権限が、強い影響力を持っている。ネットワークの試みの一例を、ラインラント・プファルツ州における「織り交ぜられたビオトープシステム(Interwovn Biotop System)」において見ることができる。ここでは生物データの基礎資料として、25のビオトープタイプ区分がなされている。また生物種とその生息地を保全するために、コアエリア・コリドー・飛び石ピオトープが首尾一貫した構造の中に組み込まれている(IEEP,1995)。

ドイツでは、ユネスコ指定の生物圏保護地域が12、国立公園の指定を受けた特別な保全が必要である地域が11、その他自然公園や自然保護区として、多くの地域が指定を受け保全されている(Kapler&Grevel,1995)。

 

?Gポルトガル

1994年より「グリーンウェイ・ネットワーク(Greenway Network)」を首都リスボン中心に広げている(Machadoほか、1995)。これは、都市開発圧にさらされている地域の価値を見いだし、自然を保護するということや、観光事業に適した地域で一度に利用できる人数の設定するということ、また大気、土壌、水、その他の資源を守るという異なる課題に対して、最も自然で分かりやすく、かつ低予算な解答を得るために設定されたものである。

グリーンウェイ・ネットワークは、大小の自然保護区、史跡、文化遺産などを繋ぐ、海岸線や水路や尾根などの自然の回廊に沿ったコリドーによって形成されている(CNIG、1995)。

 

?Hリトアニア

「自然構造(Nature Frame)」は生物多様性を保全するための保護区システムを創造することが基本となっている(図?T-5)。生物的・非生物的基準によって選ばれた、コアエリア・緩衝帯・コリドーを含んでいる。この計画は国土面積のおよそ60%をカバーし、総合的な土地利用計画の基礎として使用されている。国家レベルでは、ネットワークに河川や峡谷、同時に地域の様々なエリアが含まれている。地域的なレベルでは、ネットワークに河川源流部の小水路の様な小規模な保全区域などが含まれている(Kavallauskas,1995)。

 

 

 

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