●コスモ松山石油株式会社/朱家清之取締役社長・土屋勝重環境安全課主査
●1998年3月25日 9:00〜12:00
●概要
(1)微生物処理技術について
・微生物処理技術は重要なものである。今後充分に研究されてしかるべきである。
コスモ石油グループとしても子会社のコスモペトロテックが販売している。
・製油所として義務づけられている資機材はオイルフェンス、ポリプレン製吸着マット、処理剤であり微生物処理関連は入っていない。処理剤(メイルクリーン101)とは分散剤のことである。
コスモは油回収船も一隻持っている。維持費がかかる。
・重油の粘度が下がらないと吸着剤は意味をなさない。分散剤と微生物処理剤の組み合わせがよいのではないか。
・製油所が対応しなければならないのは緊急事態であるから常備技術としての微生物処理はなじまない。時間を掛ける技術は行政が対処すべき事ではないだろうか。
・空き地を利用して土壌トレンチ法を試みた。これは微生物処理で効果があった。
・オイルフェンスは使用後の洗浄が手間がかかりつらい作業である。ここに微生物処理を適用したらどうか。
・海上保安庁と漁協の間には諍いが絶えない。バイオレメディエーションという言葉、微生物処理という言葉に漁協は抵抗を持つ。
(2)その他
・油濁基金が仮に300億円の保証金を払うとするとロシアの船主や荷主に補償能力がないだろうからつけは日本に回ってくる。日本へ入ってくる石油の輸送量は世界の35%前後である。コスモグループは我が国の10%程度であるから油濁基金が払う300億円の内、300*0.35*0.1=10.5億円程度を負担することになるのではないか。