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2)作業範囲草案とプロポーザルの要請

プロジェクト・マネージャがプロジェクトの目的と目標を決定したら、通常、次のステップは作業範囲草案を作成することである。プロジェクト・マネージャは資格のあるバイオレメディエーションおよび(または)エンジニアリング企業にプロポーザル要請書を送付し、作業範囲の提案と費用見積りを作成し提出することを求める。理想を言えば、この要請書はプロジェクトの目的と目標、および求める業務タイプのあらましを明確に示す。また、これは該当作業に入札する企業が作成した費用見積りを比較するのに十分な基礎が得られるよう十分な構成をとる。企業を選定したら、業務範囲を修正することもできる。

対策プロジェクトでは一般に、業務範囲要請は次のことを行う。

- 選定企業が作成しなければならない報告書および文書の種類を記述する。

- 企業が実行することを求められる特定タスク(すなわち、土壌および水サンプルの収集と分析、汚染地域での肥料及び(または)微生物の施与)を概述する。かつ、

- 対策の監視や、依頼主および規制機関とのプロジェクト会議に参加することなど、その他のタスクを識別する。

対策プロジェクトはそれぞれ現地固有であるので、様々なタスクを持つことになる。にもかかわらず、業務範囲ではできる限り多くの所要タスクを概述することが大切である。これは、他のプロポーザルと容易に比較できるプロポーザルを作成するのに十分な情報をプロジェクト入札コンサルタントに提供する。利用できるバイオレメディエーション処理技術タイプを表3-4に示す。

 

3)請負業者の選定

請負業者の選定は難しい手順となる可能性がある。これはプロジェクトの現場固有の側面と依頼主のニーズにより決まる。評価の高い企業を見つけることが大切である。プロジェクト・マネージャはこの選定手順で重要な役割を果たす。

一般に、バイオレメディエーション企業を選定しようとする際は2通りのリストを作成する、最初のリストはロングリストと呼ぶ。コンサルタント企業と連絡をとり、プロジェクトの現場固有の側面について相談する。通常は、プロジェクトの重要構成要素をリストし、これら構成要素を実行できる企業を決めるマトリックスを作成する。さらに、該当作業を実行する必要な資格があるようにみえる企業に対し資格表明を提出するよう要請する。資格表明を審査した後、幾つかの企業を選定してショートリストに載せる。プロジェクト規模に応じて、このリストは3社ないし9社を含む場合がある。

プロジェクトの目的と業務範囲に基づき、プロポーザル要請書をショートリストに載った企業ヘ送付する。コンサルタント企業から受け取ったプロポーザルを審査し、プロポーザルが要求した作業

 

 

 

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