図8・36は,△接続の負荷の電力の場合につき,上記同様W1及びW2の2個の電力計を用いて,三相電力を測定するものである。
第1,第2,第3線の電圧の瞬時値を,それぞれυ1,υ2,υ3とし,かつi1′,i2′,i3′をそれぞれ負荷電流の瞬時値とする。
また,各線の電流の瞬時値をそれぞれi1,i2,i3とすれば
i1′=i1+i3′, i2′=i3′-i3
三相瞬時電力P=(υ1-υ2)i1′+(υ2-υ3)i2′+(υ3-υ1)i3′
=(υ1-υ2)(i1+i3′)+(υ2-υ3)(i3′-i3)+(υ3-υ1)i3′
=(υ1-υ2)i1+(υ3-υ2)i3
=(W1に働く瞬時電力)+(W2に働く瞬時電力)(W)
したがって,三相電力は2個の電力計の指示の和に等しい。これは,(8・27)式と同様である。
(2)1個の電力計で三相電力測定法