10.3 工作図の作成要領
10.3.1 配線図
配線図は、電気機器配置図や電路系統図に示されている情報を、現場で電線を布設するのに便利なように1枚の図面に織り込んだもので、機器や機器台、電路金物の取付けのための電気艤装品取付図と対をなすものである。
一般に甲板別に作成されるが、区画別やブロック別、ユニット別などに作成する場合もある。
配線図には、一般に、次の事項が織り込まれる。
(a)電気機器概略配置及びシンボル配置
(b)電線布設概略場所
(c)主な船体構造物、内装品及び機器類
(d)系統図に記載の回路符号、電線種別及び通過電線本数
(e)電線布設基準点からの電線の行先
(f)電線貫通金物の使用場所の指定及び電線貫通金物の種類
(g)電線管使用場所の指定及びサイズなどの種類
電線の布設場所は、多数の電線が通過する主電路については、主電路計画図で、1本あるいは数本の電線が通過する支電路については、本配線図にて概略を指示する。
電線は、できるだけ近寄りやすい場所に直線状に布設し、ロンジ、ガータ、ビーム、フレームなど船殻構造部材を利用して機械的損傷を受けないように計画する。
配線図作成に当たっては、「工事編」第3章に記載の事項を注意しておくこと。
10.3.2 配線表
電線長は、一般に、船の電装工数算定の基礎となるものであるから、その計測及び集計には注意が必要である。
電線の手配は、造船所の建造工程により異なるが、「電線予量表」