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4. 大阪港外は殆どの時間、流れは南へ向かい、明石海峡西流時は堺、岸和田沖付近から明石海峡方向へ迂回し、明石海峡東流時にはそのまま大阪湾東岸沿いに南下する。

5. 河川の多い大阪港では、海面下2〜3mを境界として上下層の流況を異にするので注意を要する。特に、梅雨時から秋までの間は顕著となる。

 

明石海峡

 

西流は明石のほぼ高潮時に、東流はほぼ低潮時に、流速が最強となる。

この付近の潮汐は、毎月の過半数が、1日1日潮となるが、潮流は1日に2回の西流及び東流がある。

流速は、大潮平均で約4.3kn、年間最大では7knを超えることがある。

 

播磨灘

 

1. 播磨灘付近の潮流は、明石海峡では西流(東流)は低(高)潮の約3時間後から次の高(低)潮の約3時間後まで流れ、これから播磨灘を西へ行くに従って高・低潮時から転流時に至るまでの時間はしだいに短縮し、中央部においてはほぼ高・低潮時に転流する。更に西進して備讃瀬戸東部に至ると低潮の約1時間前から次の高潮の約1時間前まで西方へ流れる。このように高・低潮時から転流時に至るまでの時間に各所で異なるけれど、播磨灘においてほとんど同一時刻に転流する。すなわち鳴門海峡付近を除くほかは潮流は西方及び東方へ流れ、明石海峡におけるものとほぼ同時に転流する。

2. 流速は、備讃瀬戸東口付近で約2.5knの流れとなるが、それ以外は海峡付近を除いては流速は弱く、小豆島の南及び北側、播磨灘東部で1.5kn程度の流れを生ずることがあるものの、全般的には0.5〜0.6kn程度である。

 

資料:「大阪湾及播磨灘潮流図」 海上保安庁 平成5年3月刊行

 

 

 

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