7. ウミガメ類
環境問題が大きく取り上げられる昨今、ウミガメにスポットが当てられる機会が多くなり、身近な動物として認識されてきた。
日本近海に来遊するウミガメ類は、アオウミガメ・アカウミガメ・タイマイ・ヒメウミガメ・オサガメの五種類が知られている。
大阪湾沿岸のウミガメ類の来遊状況や生態を報告した文献は少なく、詳細に関しては不明な点が多い。近年、アカウミガメについての調査が始められており、その結果を記述する。
形態の概要 : 甲長70〜100cmの大型のウミガメ。背中は赤褐色で他のウミガメと比べて頭部が大きい。
生態の概要 : 最も北の寒い地方で産卵するウミガメで、産卵場の沖合で交尾し、同じ雌が数回産卵する。
子ガメの成長・回遊についてはよく解っていない。 エビやカニ類を好んでたべる。
出現時期 : 本州中部では4月頃、交尾中のカメが見られる。同じく5〜7月が産卵上陸のシーズン。
生息環境 : 完全な海生で、熱帯〜亜熱帯の海に生息し、温帯海域にもくる。陸上には産卵期にしか上がってこない。
県内分布 : 淡路、神戸、阪神、東播磨。
島内分布 : 淡路島では、洲本市大浜、厚浜の海岸に産卵のため上陸したことがある。
【資料】
*自然環境研究所調べ 1996年3月
「淡路島版レッド・データ・ブック 第3集」
8. 真珠養殖
大阪海沿岸域には養殖業としての真珠養殖は行われていない。