サワラ : イワシ類やイカナゴが豊富な大阪湾を餌場として利用するとともに、5〜6月に湾内で産卵し冬には紀伊水道に出て行く。
漁獲量は年間240トン程度で、まき網や流し刺網によって採捕される。
スズキ : 11〜12月に、淡路島東岸から紀伊水道北部の海域で産卵が行われ、仔魚は海流に乗って大阪湾の北部、東岸に移動し、イワシ類やイカナゴを餌として沿岸域で生息する。
囲刺網や底びき網によって年間400トン前後の漁獲量がある。
マダイ : 紀淡、明石両海峡の岩礁域を中心に分布し、冬には南部や浅瀬に移動する。また、稚仔魚は浅い所の藻場や砂礫底に生息、成長する。
釣りや底びき網によって、年間300トン前後の漁獲がある。
クロダイ : 一生を沿岸域で生活し、とくに稚仔魚は浅い所に集まる。大阪湾全域の沿岸に分布し、建網、定置網などによって年間数10トンが漁獲される。
イカナゴ : 沖ノ瀬を中心とする大阪湾の西北部の砂底がおもな生息域で、冬に産卵し、夏には砂に潜って夏眠する。
とくに兵庫県側で多く漁獲される。
メイタガレイ・マコガレイ : 両極ともに湾内で一生をすごし、メイタガレイは沖合の深い所に、マコガレイは岸寄りの浅い所に産卵する。
カレイ全体で年間500トン前後の漁獲がある。
シャコ : 砂泥底に生息し小動物を餌として、大阪湾内の東半分、特に泉佐野以北で底びき網により、年間500トン前後が漁獲される。
タコ類 : マダコ・イイダコは明石海峡周辺、淡路島沿岸及び泉南海域に分布し、またテナガダコは大阪湾南部に分布している。マダコが冬に湾の南部に移動する以外は、ほとんど定住している。
タコ壷や底びき網によって年間200トン前後が漁獲されている。