6. 浅瀬
浅瀬は、干潟と同じように日光が底までよく透り、千潮時でも海底面が露出しない水深が10〜15m以浅の海域であり、底質は一般的には砂や泥または砂泥であることが多いが、中には礫、転石、岩礁などが混在していることもある。
海底面には藻場が発達していることもあり、魚介類の産卵、繁殖場や稚仔の生育場として好適な漁場となっている。人工的に浅瀬を造成するためには、底質や微生物が波浪や潮汐によって流されないこと。また、底質は有害物質がなく、適度の栄養塩が保持できること等の環境条件を満たす必要がある。
その他として、藻類、魚介類の生育を促進させるために石やコンクリートで人工の瀬や堆を造成したり、砂マウンドによって起伏を付けることも必要である。
大阪湾岸域では、湾南部の友ヶ島周辺および成ヶ島周辺に見られるが、一部は親水性のレクレーション場として利用されている。
瀬戸内海国立自然公園の南端に広がる両島では黒ノリ等の養殖業が行われている。
[専門家連絡先] 大阪市立自然史博物館 主任学芸員 山西良平 06-697-6221
【資料】
*「大阪湾の自然」 大阪市立自然史博物館 1986年度
*「これからの海洋環境づくり」 (社)日本海洋開発建設協会 平成7年