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4 湿地

 

ラムサール条約の前文には、湿地が水の循環を調整するものであると記述されている通り、湿地特有の動植物、特に水鳥の生息地として生態学的な機能を有することが確認されている。

経済・文化・科学およびレクレーション上、大きな価値を有することからも湿地の喪失が取り返しのつかないものであることなどが確認され、国際的な保護の必要性が強調されている。

 

(1)淀川河口

 

大阪湾に流入する河川のなかでも、淀川河口には砂泥質の干潟の一部が塩沼植生となっており、ヨシ原が現存し、耐塩性のあるヨシ、フトイなどが荒い波浪や著しい汚濁のない河口で繁茂している。

 

(2)男里川河口

ここ数年の間に砂の堆積が進行したことと、河川流の効率を高めるためのコンクリート護岸により面積が減少したが、河口中部の小高い砂地にはハママツナやハマザシ等の繁茂があり、小動物の生息が見られる。

 

(3)由良地区 成ヶ島

海岸沿いの狭い範囲ではあるが、ハママツナやハマザシ等の繁茂があり小動物の生息が見られる。

 

【資料】

*「ラムサール条約と日本の湿地」 山下弘文 著

*「これからの海洋環境づくり」 (社)日本海洋開発建設協会 平成7年

 

5. マングローブ

 

大阪湾岸区域には、山然生育および管理生育されたマングローブの記録はない。

 

 

 

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