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(2)油防除作業が困難と思われる箇所

 

? 明石海峡および友ヶ島水道海域

 

瀬戸内海の東の入口にあたる明石海峡及び大阪湾の南の入口にあたる友ヶ島水道は、その自然環境から可航幅が制限されると同時に船舶交通も極めて幅輳する海域である。

また、これらの狭水道では強潮流が発生する地域特性があり、気象条件からも濃霧の発生や陸上からの海岸線へのアクセスも困難を極める箇所と言える。

 

? 明石海峡(淡路島側)

 

明石海峡航路(幅1,500m)は、一日の通行船舶隻数が約1,600隻あり、巨大船、危険物積載船、長大物件曳航船、多くの漁船等が幅輳する海域である。

同海域では、明石海峡大橋の建造工事が行われており、地元漁場も点在している。気象条件として霧の多発海域でもあり、潮流も最強流速は7ノットに達する。

淡路島側の陸上から海岸線への道路は狭く、資機材の搬入や大型車輛の通行は困難と思われる。

 

? 友ヶ島水道(由良瀬戸)

 

友ヶ島水道は、可航幅約2.8kmと狭く、潮流も最強流速約3.6ノットと速く、霧も発生し易い。また、同海域は好漁場であるため、操業漁船も多く、平成3年の通航船舶実態調査によると一日平均592隻となっている。

同海域一体は瀬戸内海国定公園の範囲内にあり、立入り禁止になっている島もあり、大阪湾内に現存する自然海岸域でアクセスは海上からのみとなっている。

 

 

 

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