(3)熱処理
バラストタンクに、エンジン冷却水(出口温度48℃)を漲水できるように儀装された鉱石船「音戸丸」において、リバラスト行程中に次の熱処理の実船実験を行っている。
実験方法は、バラスト水をほぼ完全に排水した後に、配管およびタンクの予熱のために一度エンジン冷却水をタンク底部から58cmまで漲水し、その海水を排水した後に、再度底部から161cmの高さまで漲水し熱処理している。熱処理条件は、温度35℃以上で270分間である。
熱処理の結果は、海水中の植物プランクトンを死滅させるには有効であるが、セディメント中のシストを死滅させる効果は薄いと評価されている。