2)生理的反応
操船シミュレータ実験に対するSNS値による評価では、SNS値の大きさではなく、SNS値の発生頻度によって比較検討されている。ここで扱われたSNS値は、評価対象区間で取得したSNS値の全サンプルから標準偏差を求め、この値以上となったSNS値である。比較にあたってのデータ取得範囲の統一を図るため、集計の対象海域は馬島周囲の横断禁止区域とし、同水域の航行中におけるSNS値(変針操船に起因するもの)の発生回数が集計されている。SNS値の総合評価値はこの発生頻度(F-SNS値)を用いるものとした。
SNS値の総合評価値=F-SNS値=(標準偏差を超える)SNS値の発生回数/航行時間
(ただし、横断禁止区域内の変針操船を対象)
表IV-6-4に順中逆西のシナリオの各実施ケースについて求められたSNS値の総合評価値(F-SNS値)を示す。