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(6)「順中逆西」の総合評価

順中逆西に従った航法について操船シミュレータ実験結果ならびに海上交通流シミュレーション結果を総合的に評価するものとした。

ここで総合評価値とは、順中逆西に従った各航行状況を全体的に表す指標と定義し、各評価方法について、以下に示す考え方・方法によって総合評価値を求めた。

 

1)環境ストレス

環境ストレス値は実験での航行状況に対応して求められている。総合評価にあたっては航行の状況を総括的に表現する必要がある。そこで、実験における航行を通じてどの程度の割合で基準値(750)を超える状況に遭遇したのかを知ることができれば、実験ケースに対する操船者の負担を推し量ることが可能であると考えた。

環境ストレスの総合評価値については、各実施ケースでの航程注)(単位:距離)に対する、基準値を超えた際の航行距離(離散的に出現しても該当区間の累計値、単位:距離)の百分率(出現率)を用いることとした。

 

(算出例)

図IV-6-18に示すように、実験における全航程が6578mであり、この間に環境ストレス値が「750」を超えた区間が2759mであった。このケースにおける環境ストレス値の総合評価値は、

環境ストレスの総合評価値=基準値を超える区間2759m/航程6578m×100=41.9(%)

となる。

556-1.gif

注)航程は右側通航:南流時と統一を図った。

 

 

 

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