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更に同一の航行条件下での比較を行うと言う観点から航行船との干渉によって生じたF-SNS値の集計数についての評価は今回は行わないこととする。

 

(1)大型船に関するF-SNS値の比較

表IV-2-7に先に述べた設定条件に基づき抽出を行ったF‐SNS値の集計結果を示し、図IV-2-27に一分間当たりのF-SNS値を示す。

?順中逆西、南流、中水道、南航(シナリオ3-1)と右側通航、南流、西水道、南航(シナリオ6-1)の比較

中水道航行時、単位時間当たりのF-SNS値発生頻度は8.3である。これに対して西水道航行時の2ケースの実験共に単位時間当たりのF-SNS値は12.0となり、西水道航行時の負担が大きいことがわかる。右側通航の場合、下関方面から神戸方面に向けて航行している状態である。この場合、第1変針点での変針角が中水道航行時に比べ大きくなっていることと、第1変針点と第2変針点間の距離が中水道に比べ短く、大角度の変針が連続することとなる。この航路形状の相違が負担の差として表れていると考えられる。

443-1.gif

 

443-2.gif

?順中逆西、南流、西水道、北航(シナリオ4-1)と右側通航、南流、中水道、北航(シナリオ5-1)の比較

中水道航行時、単位時間当たりのF-SNS値は10.1である。これに対して西水道航行時の単位時間当たりのF-SNS値は6.1となり、中水道航行時の負担が大きいことがわかる。

航路形状の観点から見れば、西水道航行時の負担が大きいことが考えられるがSNS値の比較においては逆の結果となっている。これは次に述べる理由であると考えられる。

本比較のケースは逆流中を航行しているケースである。逆流中は先に述べた様に操作余裕時間が増し、針路制御、計画航路上を航行するための補正操船が頻繁に行われている。馬島の航路横断禁止区域付近において中水道は西水道に比べ直線部の距離が長く、

 

 

 

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