?ケース4‐1(大型船・南流・西水道・北航:順中逆西)
<初期条件>
開始位置:D、針路:311°、エンジンテレグラフ:Full(対水速力15ノット)
<操船の概況>
開始後、船首方向から右舷前方にいる2隻の同航船の右側に移行し、追い越しを開始する。さらに先行する同航船の右舷側(馬島側)を目指して北航するも、西水道からの南流の影響を受け始め、左舷側への圧流が発生した。
ほぼ正面から潮流を受ける姿勢で、かつ、全ての同航船の右側(馬島寄り)を占位しつつ北航した。橋梁を通過したあたりで右転し、左舷側から潮流を受けながら同航船を追い越し小島の東側に至った。
計画進路上に同航船がいて早めに右転したことと、右舷側に圧流されたことにより、操船計画からは右に偏位する結果となった。
小島を航過して<302°>に変針したが、今度は逆に右舷側から潮流を受け、先に追い越した同航船側に接近することになった。
<立会人からみた安全感覚>
○実験開始時に先行する同航船が複数おり、やや困難な印象を受ける。(A)
○西水道の手前で、他の同航船との距離が詰まってきたため危険感覚が増大した。(B)
○橋梁を通過した後、前方の同航船に接近する状況になり、自船の行動の選択に迷う。(B)
○小島の東側に至るまでの間、追い越しをかけている同航船によって閉塞感があり、かつ距離も近く感じた。(B)
<操船者のコメント>
大舵(10°〜20°)をとらないと回頭の制御がままならない。(通常は10°以下)
実際では馬島・小島間ではもっと東(スノ埼方向)へ流される。(シミュレーションでは同航船に若干接近した感がある。)