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視覚にも訴える「可視・可聴型」の改良を検討すべきであろう。

? 発煙に着色する場合は、発煙の持続時間を長くすることに留意し、遠くからでも確認できるものでなければならない。

? 夜間の場合は特に意見はなかったが、上記?とともに可能な限り閃光強度を上げるように努める。このことは、昼間においても有効であろう。

これらの改良に当っては、津波警報としての使命を全うすべきことは言うまでもないが、低廉な製品価格、容易な取扱方法、保守・管理等を念頭において進めていかなければならない。

 

3.普及に関する課題

本システムの周知と普及を図るため2ケ所で普及活動を行い、地方自治体防災担当者等多くの関係者の参加を得ることができた。また、報道関係者もテレビ放映や、新聞記事(資料-1参照)で取り扱い、津波対策に関心の高いことを再認識するとともに、周知という面では成果があったと考えられる。その一方で、採用に際して改良すべき点について意見や指摘を受けた。

また、本システム採用に際しては、地域住民の他一般市民に対しても事前に周知しておくことが肝要であり、どのような方法で周知を図っていくかが課題であるとの指摘もあった。各自治体の広報誌や防災訓練等の活用ももちろんであるが、海洋レジャーや漁業者等関係団体・機関もそれぞれの活動の場を通じて広報活動を行うことも必要であろう。

 

今後は、指摘された事項を参考に改良を加え、その結果を以て再度本システムの有効性について公開の場で実証し、関係者の理解を得ることが必要となろう。その場合、打上装置の信頼性、安全性はもちろんのこと、適切な製品価格の設定が肝要であり、また火薬の保存期間の確認も行っておくべきである。

関係者の理解を得た後の普及に当っては、当面、関心の高い地域でアテンションコールとしての採用に重点を置き、法制化への道はその後に考えても良いと考える。

 

 

 

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