については当分の間、中ノ瀬航路航行義務が免除されている)。しかし喫水19mを超える巨大船は同付則により中ノ瀬西廻りで横浜航路沖を通過し、川崎区KKS、TOS、千葉港KSBに向け航行している。
これら本来操縦性能の悪い深吃水巨大船が、中ノ瀬航路を通りハーバーパイロット乗船のため低速航行中の横浜航路に向う大型船と、横浜航路沖からDブイ付近で行き合うことは非常に危険であると思われる。
<問題点への対応>
?開発保全航路である中ノ瀬航路内を計画水深まで早期に浚渫し、中ノ瀬西廻りの深吃水巨大船を中ノ瀬航路経由とする必要がある。
??の措置が講じられるまでは、中ノ瀬西廻りの深吃水巨大船と中ノ瀬航路を航行し、横浜航路に向う大型船とが交差しないよう運航調整することが考えられる。
4)その他
?中ノ瀬Dブイ北方海域での左転
中ノ瀬Dブイ北方海域での大角度左転について、左転時期の選定等操船上の問題点について検討する必要がある。
?根岸方面から川崎方面へのシフト船
最近、根岸方面から東扇島、川崎航路方面へのシフト船が増加しており、これらシフト船と横浜航路に向う大型船との交差の位置の変更等が及ぼす影響について検討する必要がある。
?入港距離(所要時間)の増加
横浜航路入航船を中ノ瀬航路廻しとすることによる約2浬(12ノットで約10分)の航程増となる。航程増による運航スケジュール等に及ぼす影響、中ノ瀬航路廻しとする航行安全上のメリット等総合的に検討する必要がある。
?横浜航路入航船のパイロット乗船場所
横浜航路入航船を中ノ瀬航路廻しとした場合、現行の乗船場所は入航経路から外れているため、これの変更について検討する必要がある。
乗船場所は入航経路および港界に近い所が望ましく、湾奥からの南航船の交通流、付近停泊船の実態を踏まえ検討する必要がある。
?横浜航路入航船と湾奥からの南航船との交差
横浜航路入航船を中ノ瀬航路廻しとした場合においても、現状と同様、横浜航路入航船はパイロット交代に伴い低速状態で南航船と交差することとなる。従って、これら交差の発生などに伴う危険を避けるため、操船上の実態を踏まえ具体的対策を検討の上、対処する必要がある。