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5.4 航行環境整備と今後の課題

(1) 水域施設の整備

船舶航行の安全は、整備された船舶航行の場すなわち船舶航行路と周辺海域での泊地(錨地)が、その受入れ船型や船舶交通量等に対応した水域施設条件つまり航行路の幅員や曲率、形状および水深等の条件を備えた場によって確保されるものであり、船舶航行の安全確保の基礎となる。

本検討会の対象海域およびこれに関連する航路すなわち中ノ瀬西側海域と中ノ瀬航路について望まれる今後の対応については、以下の通りである。

1)中ノ瀬西側海域の整備

?標準的航行路の整備

イ)航行路幅員と形状の検討

南航船航行水域の北航船との境界線は、現在行政指導により中ノ瀬D、CおよびB灯浮標から西側1,000mとされているが、それぞれの航行路での船舶交通量と交通流、西側港域への入出港実態、錨地・錨泊船の実態等を考慮し、航行幅員等について調査検討の上南航船と北航船それぞれの適切な航行路・水域施設を設定する。

ロ)航行路所用水深の整備

中ノ瀬A〜D灯浮標に沿っての20m以上の深水域の確保

中ノ瀬A〜B灯浮標間およびC〜D灯浮標間を結ぶ線より西側に張り出した浅所の浚渫を行い、中ノ瀬西端灯浮標に沿った水域を20m以上の深水域として整備することが望ましい。

ハ)西側港域への入出路の検討

?錨地(待機錨地)の検討

イ)現状錨地利用実態と航行路との整合および必要な対応

ロ)港内泊地(含係留施設)整備による改善対策

?航行路確保のための航路標識等の整備

2)中ノ瀬航路の水域整備

中ノ瀬航路の増深・拡幅による中ノ瀬西側海域を含めた交通流の改善

 

(2) 航行体系の確立と整備

1)船舶の進路が交差する実態の調査および分析と対応

中ノ瀬西側から中ノ瀬D灯浮標北方にいたる海域は、次のように航行船舶の進路が交差する海域である。

・東京湾横断道路東水路あるいは西水路〜浦賀水道航路間を航行する船舶。

・中ノ瀬航路から横浜鶴見航路、川崎方面へ向かう船舶。

 

 

 

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