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が得られている。図3.2-3は、推定式を実験値と比べたもので良好な一致度を示している[13]。

5)一次元理論

Tothill[14]やDand et al.[15]は流体の連続の定理とベルヌイの定理を使って、簡単な一次元理論から船体沈下量、トリム変化量を求めている。

この理論では、図3.2-4のような幅ωの四角い水路内を航行する船舶に対して、図3.2-5のように座標をとる時、船の存在のために水路内の流れが一様に加速され、圧力低下のために水面が下がり、そのため船体も沈下すると仮定する。

123-1.gif

 

123-2.gif

この時、図の水路前面と船側側との連続の方程式から、

123-3.gif

が成り立つ。ここで、So、S(x)は船体前面の水路断面面積、船体中央からxのところの水面下船体断面積である。また、ζ(x)、u(x)はxにおける船側の水位の降下およびuからの増分である。

一方、同じ2つの領域に対するベルヌイの方程式から、

123-4.gif

が成り立つ。

これら(2.5)、(2.6)を合わせると、

123-5.gif

ここで、m(x)は場所xのところの閉塞度を表すブロッケージ比(Blockage Ratio)と呼ばれる係数で、

 

 

 

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