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2)変速特性(プロペラなどの推進器を使った速力性能)

がある。巨大タンカーは、このいずれの特性にも他種の船舶と異なる操縦特性をもつ。

1)の操舵特性を調べるためには、

?旋回性能試験(図3.1-1)

?ステップ応答などの過渡応答特性試験

?Z試験(図3.1-2)に代表される操縦特性試験

?安定性を調べるスパイラル試験、逆スパイラル試験

等がある。また2)の変速性能調査のためには、

?通常操作による変速試験

?通常操作による惰走試験

?通常操作による逆転停止試験

?緊急停止試験

等が実施される。また、後進運動中の操舵試験など1)と2)を併用した試験も行われる。

105-1.gif

 

105-2.gif

最近の船舶では、これらの試験によって得られた建造時の公式試験による試験結果は、船橋に操船ブックレットとして置かれ[10]、IMOの勧告に従って水先人が乗船時見やすい場所にポスターとして提示されている。図3.1-3は、その一例を示している。旋回性能成績には、重心軌跡に止まらずその占有領域(Swept Area)も記入されている。

 

 

 

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